21世紀は「クラウド社会」です。我が国はクラウド・コンピューティングの利活用に有効なインフラを有しているにも関わらず、その利活用は欧米諸国に比べて進展していません。この要因はクラウド・コンピューティングの導入・利活用に必要なスキルの履修環境の整備が不十分なため、十分に人材が育っていないとされています。

 確かに現在の大学教育はITスキルの発展に対応できていないと言っていいでしょう。大学では建前としては、ITの基礎教育に徹していると説明していますが、現実は「本人任せ」にしているといっても過言ではありません。このままでは学生のITスキルの知識習得は期待できず、また企業側も学生の採用に意欲を失ってしまうことになりかねません。

 このようなIT教育の現状では、日本の大学は世界のグローバル競争に到底勝ち残れないのではないかといった批判も多く、大学はこうした批判に応えるために時間をかけて教養教育を深め、ITスキルを充実していかなければ、海外の企業には到底太刀打ちできないといった認識の下にその努力を開始しています。

 21世紀のクラウド社会における大学は、その学識と人材育成の拠点でなければなりません。また大学はこのような状況を認識し、世界に通用するIT人材の育成・推進を図っていかなければなりません。学生もこれに応えなければならない状況にあることは言うまでもありません。

 本協議会の役割は、このような時代背景の下、ITを中心に世界で通用する学生の人材開発・育成・推進を図ること、つまり、世界水準のITスキルを有する国際教養人の育成です。そのためにはITスキルの「世界標準」を設定し、そのレベルに引き上げることで、世界に通用するIT人材の育成・推進を図って参ります

代表理事 吉田善明(明治大学名誉教授)